トピックス「人」 アメリカも100万人の看護師不足
東大病院は、看護師確保を強化するため、いくつかの取り組みを開始した。
まず 潜在看護師約55万人の職場復帰支援のために、看護師派遣大手のスーパーナースと連携して看護師の再就業支援研修事業を9月3日から開始する。
これは「Re・ナース」と呼ばれる研修プランで、高度医療にも対応できる点が特徴。
コースは5日間と10日間の2コースで受講料は900円と1,800円(保険料・抗体検査料等費用別途)。
またインターネット通信コースも検討している。研修参加病院も募集しており、今後5年間で5000人の再就業実現を目指しているという。
次に、東大病院も独自で潜在看護師再就業支援プログラムを行う。
研修プランは同様の「Re・ナース」プランで、
受講料は5日間コースで900円 10日間1,800円
定員は各コース10 名。9月3日より開催
各コースの概要は次のとおり

■5日間コース
対象:目安として離職期間 3 年〜4 年程
研修内容:医療界・看護界の動向、安全対策・感染対策、個人情報の保護、薬剤、ストレスマネジメントの講義、薬剤調合、輸液ポンプ・シリンジポンプ、注射、静脈穿刺、採血、一次・二次救命処置の演習、一般病棟見学など

■10 日間コース 対象: 目安として離職期間 5 年以上
研修内容:上記 5 日間コースの内容に加え、心電図、糖尿病患者・がん患者・重症患者の看護、褥瘡・創傷ケア、体位変換の演習、ICU見学、シミュレーションによる看護実践練習など。
アメリカも100万人の看護師不足
アメリカでも今後看護師不足が問題化する見込。
アメリカでは2001年後半に、約11万人以上の看護師が不足していた。しかし5年後、さまざまな努力により50万人以上が、新たに看護職についた。
今後は、ベビーブーム世代の高齢化に伴い多くの看護師が退職するため、2020年までに100万人の看護師が不足すると予測される。
日本の看護師不足を解消するため、フィリピン等東南アジアから看護師を受け入れるという政策も、難しくなる事が予想されます。
「7対1病院」が新卒吸収 看護師配置で日医調査
日本医師会は4日、看護基準の新設に伴う影響の調査結果を発表した。

新設された7対1の看護基準配置の病院に勤務する看護師の比率は、看護師全体の26・6%で、昨年12月の21・5%より5・1ポイント増加。そしてその看護師の供給源は、新卒看護師であるとしている。

日医は「地方の小規模医療機関の看護師不足につながっている」として、今後は高度医療や救急医療を実施している病院に限定するなど「7対1」の要件見直しを中央社会保険医療協議会に求めていく考え。

調査は、昨秋調査した全国2091病院に今年4月時点の看護師数などを聞き、1099病院(全国の病院の12・3%に相当)から回答があった。
看護師大量採用の波
日本海新聞によると、鳥取大学医学部付属病院の看護師大量採用に関する記事がありました。
鳥大病院は今春、約110人の採用が決まり、2008年度までに約580人増員する計画を前倒しで達成できる見通し。
本年度の看護師確保のために見直した戦略は
  • 敷居を高くしない。
  • プロジェクトチームの設置。
  • 県出身者が多い関西、山陽の看護学校での説明会実施
  • 日曜を含む二日間に採用試験日を増やす。

内定者には
  • 国家試験対策セミナーの開催
  • 合格にちなんだ五角形の鉛筆をプレゼント

スタッフ向け
  • 24時間保育の実施。

但し病院側としては、今年よりも来年の採用の方がより厳しくなるとの危機感を抱いている。国立大学付属病院の活動の変化は著しく、独立行政法人化されたこともあり、予算・人員定数の縛りがなくなったので、今後動向に注意する必要がある。
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日本看護協会 看護職員確保に関する緊急アンケート
日本看護協会は、一般病床を持つ3,000 の病院に対し、本年4 月時点での看護職員確保に関するアンケートを実施した。

【現在の入院基本料届出状況】
7対1 14.8%  
10対1 43.2%  
13対1 17.0%  
15対1 20.2%  
特別入院基本料 1.7%  

【看護職員採用状況】
予定していた人数を
確保できた 37.4%  
確保できなかった 58.7%  

【今後の入院基本料届出状況】
引き下げる 1.3%  
現在よりも引き上げる 13.9%  
現状維持 82.2%  

【看護職員採用成否のポイント】
「確保できた理由」 「確保出来なかった理由」
教育研修体制 38.3%   給与 45.8%  
夜勤や人員配置などの勤務体制 38.1%   病院の知名度 38.3%  
看護職員確保対策の工夫 31.3%   看護職員確保対策の工夫 35.7%  
立地(通勤の便等) 28.3%        
福利厚生・休暇など 22.2%  
給与 22.0%  

【離職状況】
増加した 37.1%  
変わらない・減少した 73.8%  

【離職が減少したと答えた病院】
7対1 37.1%  
10対1 27.6%  
13対1 24.5%  
15対1 21.6%  

看護配置が高い病院は離職が少なく、また看護配置が低い病院から看護配置の高い病院への転職が増えたと考えられる。
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